原発事故と先天奇形

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妻から聞いた話なのだが、原発事故の影響で奇形児が生まれてきているというデマが流れているそうだ。本当だとすれば、とても嘆かわしいことだ。

そもそも、ちょっと調べればそんなことがデマであることはすぐに分かる。例えば、 google で「原発事故 奇形 filetype:pdf」などで検索すればいい。検索結果を眺めれば、一目瞭然だろう。

人の胎児は、放射線では奇形はあまり起こらない。広島・長崎で体内被曝した妊婦のデータからもそれは明らかで、小頭症以外の奇形はほとんど報告されていない。それも、妊娠3−11週の間に100−200mGy以上の被曝を受けなければ起こらない。修正係数を1.0とすると、これは避難勧告基準の50mSvをはるかに上回る水準だ。どうすればそんな被曝を受けることができたのか?

百歩譲って、3月11日から1ヶ月間の累積線量が100mSvを超えていたとしよう。その期間が妊娠3−11週に含まれているとすると、現在はまだ妊娠30−34週程度のはずだ。すでに生まれているとすれば、胎児の生命が危険なほどの早産だ。もう、つくり話としか思えない。

私は問いたい。あなたはなぜこんなデマを流すのか? 人の心を惑わすことが、そんなに楽しいのか? もしも原発反対派を増やすためにこんなデマをでっち上げたのだとすれば、全くの逆効果だということを知るべきだ。そんな話がデマだということは、まともな人にはすぐに分かるのだよ。