2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧
日本人はとにかくリスクの存在を嫌う。その背後には、リスクは完全にコントロールできるものだという考えがあるように思う。「備えあれば憂いなし。」きちんと対策を立てれば、あらゆるリスクを根絶できる。そんな考え方が日本では一般的なのだろう。でも実…
民主主義や資本主義がうまくいくためには、「個々人が適切な選択をすれば、全体としても適切な方向へ向かう」という仮定が必要となる。この仮定の反例としてよく利用されるのが、「囚人のジレンマ」という問題。 ふたりの囚人が別々の個室に収監されています…
世の中には二種類のバカがいる。ひとつは、データを見ようとしないバカ。もうひとつは、データしか見ないバカ。どちらのバカもたちが悪い。前者はイデオロギーでガチガチだったり、オカルトが入ってたりして、会話がまったく成立しないことが多い。「論理的…
私は、自信を持ってこう言える。Twitterという情報インフラは素晴らしい。今回の震災や原発事故だけに関しても、Twitterからの情報に毎日助けられてきた。地域ごとの放射線量の状況や計画停電の予定変更はもちろん、通勤などの交通機関の状況や、コンビニの…
社会的な地位や経済状態は、その人の寿命を左右する。それは一見自明なことに思える。しかし実際にはそのような要因よりも、教育レベルのほうがその人の寿命と関係しているという研究結果。「教育レベル」に関与する潜在的な交絡因子がどれほどあるかは検討…
生物の遺伝子には様々なタイプのものがあり、それらが混在することにより、ある種のバランスが取れている。環境に鋭敏に反応する遺伝子が全くなければ、環境の変化についていくことはできないだろう。一方で鋭敏な遺伝子ばかりであれば、たとえば周期的な環…
世の中には「体に良いもの」というのがたくさんあるらしい。「体に良いもの」とは一体なんなのだろうか? どうもそれを食べたり行ったりすると病気になりにくくなるということらしいが、万人に共通に効果のあるものなど、あるのだろうか? 有害副事象などを考…
軽度の心電図異常の予後は、正常心電図と変わらなかったという報告。虚血性変化の予測には脂質異常・高血圧・肥満が有効であり、心電図での予測はできなかった。 軽度の異常所見を認めてから10年後の安静時心電図の変化(Changes in Resting Electrocardiogra…
インターネットで調べ物をしていたら、たまたま「ロングスリーパー、ショートスリーパー」ということばが目に入った。 ショートスリーパー 毎日6時間以下の睡眠で過ごし、それで熟睡感が得られている人 人口の5%程度 失敗してもくよくよせず、悩みを軽く受け…
最もインパクトが大きいのは、肥満における心房細動。 【ライフスタイルと不整脈のかかわりを探る】 肥満と不整脈 肥満は不整脈のリスクファクターとなるのか?(解説/特集) Author:神谷裕美(名古屋大学 大学院医学系研究科循環器内科学), 因田恭也, 室原豊明…
震災の影響で多くの学会が中止・延期を余儀なくされている中、開催を英断されたことに拍手を贈りたい。もちろん中止を決めた学会の関係者も、断腸の思いだったに違いない。その先生方の判断をけなすつもりなど、わたしには毛頭ない。しかし総会を今日開催さ…
考えをまとめたり文章を書いたりする時、BGMによって効率が大きく違うことがありませんか? 私は、人の声が入っているとダメです。特に、日本語の歌は全くダメ。まるで自分の思考を歌詞で上書きされるような状態になってしまいます。外国語なら問題ないかと…
よく、「◯◯で××円儲ける」という類の本を見かける。よく見かけるということは、その手の本がそこそこ売れているのだろう。見かける度に、不思議な気持ちになる。まず、具体的な収益額が設定されていることに違和感を感じる。たとえば題名が「薬屋になって1億…